ソリッドに、ただソリッドに

1990年生まれ。社会の関心事をソリッドに切っていきます

イギリスのEU離脱における偏向報道について(投票結果がポピュリズムによる動員と言う資格はマスメディアにない)

先日、このブログでも取り上げたがイギリスのEU離脱に関する報道があらゆるところでされている。

fujishuu21.hatenablog.com

前回はEU離脱に対する国民感情の話がメインだったが、今回はメディアについて論じる。

 

イギリスのEU離脱によるマイナス感情

EU離脱に投票した人の中には「もう一度投票を」と考える人も200万人以上いるとの報道もあり、国民投票の結果を悲観する声が多く聞こえる。そして、その後悔についての極めつけのニュースが以下である。

mainichi.jp

離脱に投票した人の中には、EU加盟国として支払っている拠出金である週3億5000万ポンド(約480億円)を国民医療サービスにあてるとした離脱派の発言を参考にして投票した人も多いはずだ。

日本でも安部総理が先日、新しい判断として消費税増税を先送りするなど公約違反があったが今回の国民投票においてもそれ以上に大きな問題として話題になっている。

 

イギリスのEU離脱で喜んでいる人はどこに?

すでに述べたことは連日ニュースで大きく取り上げられていることである。ニュースだけ見ると圧倒的に残留がよかったという声ばかりだ。しかし、国民投票の結果では51.9%の人がEU離脱を支持して投票している。しかも、65歳以上に限っては60%もの人がEU離脱を支持しているのがわかる。EU残留EU離脱については、若者と高齢者、都心と田舎、エリートと反エリートなどの対立軸で語られることが多い。

http://livedoor.blogimg.jp/drazuli/imgs/3/f/3f2a9fb9.png

 

公平・中立をうたうメディアはどこに?

http://www.newsweekjapan.jp/stories/assets_c/2016/03/webw160315-thumb-720xauto.jpg

主要メディアが都心のエリート層ということもあり、EU離脱のデメリットの焦点をあてた報道が目立つ。結果からは51.9%の人がEU離脱を支持しているので喜んでいる人は多いはずだが、そこに焦点があたった報道を見ることはほとんどない。

今回の報道のようにEU離脱反対派だけの意見を重視して取り上げるのは公平・中立をうたうメディアとしてはいかがなものかと思う。そして、国民投票の結果をポピュリズムによる動員というのであれば、世論をEU離脱から大きくEU残留に引き戻すような偏向報道ばかりをしないでいただきたい。双方の意見を偏向なく伝えようと努力することが本来のメディアの在り方である。